怖がりオムツ子ちゃんお漏らし百物語5:部屋に戻ったが誰かがやってきた

僕たち高校のオカルト好きが集まって寺で開いたお盆の怪談会「盂蘭盆幽霊語り」。先ほど僕が会心の怖い話を披露して、皆の恐れおののく様子を見物しようとしたところだったのだが、部員の1人の妹の陸奥みさお(むつ・みさお)ちゃんの様子がおかしくなって中断。皆の反応もよくわからないままとなってしまった。

彼女である戸原えれな(とはら・えれな)がみさおちゃんの様子を見て、今日はもうお開きにした方がいいのではないかと進言してきた。僕もその意見に傾きつつある。

「どうする? まあ、そろそろ夜も更けてきたし寝ることにするか」

「草木も眠る丑三つ時ですね」

僕が皆に問いかけると、男子部員の会川が返事してきた。もうそんな時間なのかと腕時計を見ると、まだ24時前である。
雰囲気だけで言いやがってと会川を小突きたい衝動が生まれたが、とにかく話を先へ進めなければならない。

「みさおちゃんもあまり体調がよくないみたいだし、今日はこのぐらいにして、また日を改めて続きをやろうかと思うんだけど」

「そうね、みんなごめんなさい。ほら、みさおも謝っておいて」

みさおちゃんの姉である南那が、妹の漏らしたおしっこをぞうきんで拭きながら言う。持ってきたはずのおむつが底をついてパンツを穿いて参加していたみさおちゃんだったが、先ほど様子がおかしくなった後でまた漏らしてしまった。南那も何度も下の世話をして大変だ。

「うう……ごめんなさぁい」

すまなそうな顔でみさおちゃんが頭を下げた。肩をすぼめて小さくなったその姿からは、本当に申し訳なく思っていそうなのが見て取れた。悪い子ではないのだろう。

「それじゃあ、ちょっと早いけれどみんな最初に割り振っておいた部屋に行ってくれ。布団が置いてあるから広げて寝てくれればいいよ。明日は……そうだな、8時頃にこの広間に集合だな。朝食はここでとるし」

狂いかけた段取りを僕が戻していく。なお、ここには家庭風呂しかないため大人数が入るわけにいかない。入りたい人には先に家で入ってきてから参加してもらっていた。

セックスせずに部屋に戻る女の子

「じゃあ、私たちも部屋に行くね。また明日。今日はお疲れ様」

えれなが僕に向かって笑いかける。そうだ、彼女とは別々の部屋なのだ。えれなとの身体の関係はあるが、さすがに親戚の寺でセックスをおっぱじめるわけには行かない。他の部員もいるし。日を改めて乳繰り合えばいいだけの話だった。

「うん、おやすみ」

僕はちょっぴり残念な気持ちでえれなを見送った。えれなに割り当てられた部屋にはもう1人の女子部員。みさおちゃんは姉の南那と一緒の部屋だ。姿が見えないが、2人そろって部屋に向かったのだろう。

会川をはじめとした男子部員はここで雑魚寝。ただし僕は場所を提供した強みで個室である。離れに亡くなった曾祖父が使っていた部屋が空いており、今日はそこに泊まるのだ。えれなをこっそり呼んでもいいけれど、まあやめておこう。

「お、おれ、トイレ」

「お前もかよ、抜きに行きたいのか」

「我慢してたんだよ、あんなの見せられて……」

男子部員の何人かがこそこそと喋っている。げへげへという笑い声が聞こえてきそうだった。
いやな感じがしたので、僕はすぐには自分の部屋に行かずに聞き耳を立てた。どうも先ほどみさおちゃんの乳首が見えたり、お漏らしの様子を目の当たりにしたことで興奮したようだ。生のおかずを目に焼き付けて、すぐにオナニーしたいということだろう。

こいつら、人の寺をなんだと思ってやがる。怒りが湧いたが、僕自身も彼女とエッチしようとちょっと考えていたのも事実なので咎めるのはやめておいた。
とりあえず自分の寝る部屋に行こう。こいつらはこいつらで勝手にやればいいや。トイレや部屋をイカ臭くされるのは困るが、そうなったら次回の集まりには呼ばない。

「僕もどうしようかな……一発抜いてから寝るか、でもなあ……ティッシュの処理とか困るしな」

僕は性欲処理について小声でブツブツ言いながらそっと廊下に出た。なんだかんだでえれなを始めとした女子たちと一緒にいて、みさおちゃんのお漏らしを何度も見ていたため少し興奮していたのは事実だった。

話に集中していて気づかなかったが、まだ虫の鳴く声が聞こえている。夏の夜長にこうして気心の知れた仲間たちと合宿しているのはそれはそれで楽しいものだ。バーベキューや花火などのイベントを企画してもいいかもしれない。そう考えると少し楽しくなってきた。廊下を歩いているうちにオナニーのことを忘れつつあった。

離れの曾祖父の部屋に着き、電気を付ける。昼間のうちに着替えなどの荷物は運び入れておいたし、布団も広げておいたのでもう寝るだけだ。
着替えると徐々に眠気が襲ってきた。

「ふああ……じゃあ寝るか。くっそ、やっぱりえれなと同じ部屋にするべきだったな」

電気を消した暗い部屋で、そんなことが頭に浮かぶ。後悔先に立たないがち○ぽは勃ってきた。やはり一発抜くか。どこかへ移動しようかと思ったとき、廊下を歩く音が聞こえた。誰かがいるのだ。しかもその足音はこちらに向かってきているように感じた。

「え、なんだ……?」

先ほどまで怖い話をしていたからか、幽霊という二文字が頭をよぎる。部活のメンバーだとしてもわざわざ離れに来る理由があるのは誰なのだ。まさかえれなが夜這いに来たのだろうか。いや、それならば先にスマホにメッセージが来ても良さそうなものだ。僕は寝ているかもしれないのだから。

ギッ、ギッ、ギッ……
考えているうちに足音が僕の部屋の前で止まった。そしてノックなどされることもなく引き戸が開かれていく。
そこにいたのは……

怖がって部屋にやってきた女の子

少し恥ずかしそうな顔をしたみさおちゃんだった。

「あ、あの……」

僕は彼女を部屋に入れることにした。楽しいことが始まりそうな予感がした。

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